蟹工船。
少し前に話題となっていた「蟹工船」を読みました。
蟹工船と呼ばれる工場としての機能を持った
蟹を獲る船の中で巻き起こる雇い主と
厳しい労働条件を強いられた労働者との
関係を生々しく描いた物語です。
原作は1929年に発表と随分昔なのですが、
昨年復刻版として登場し再び脚光を浴びることとなりました。
この復刻版では、当時の「蟹工船」と現在の「蟹工船」なるものが
解説されています。
本編の文章は日本の北の方言が使われており、
少々読み難かったりもしますが、読み進めていくうちに
慣れました。北に位置する新潟県民には解りやすい
方言なのかも知れません。
作者の小林多喜二の事も全く知らなかったのですが、
築地警察署にて当時の特高警察による拷問で虐殺され
1933年29歳の若さでこの世を去っています。
僕的には「蟹工船」で描かれる文学にある思想などは
良く解らなかったりもしますが、読み物としては面白いので
機会がありましたら読んでみてはいかがでしょうか?